愚か者の金!? パイライト

pyrite

真鍮色の金属光沢が美しいパイライト

鉄や銅、硫黄などの金属が硫黄と結びついた硫化鉱物の一種で鉄と硫黄から作られ、鉱物名を黄鉄鉱と言います。

化学組成が同じで、結晶構造が異なるものにマーカサイトがあります。高温で酸性だとパイライトが、低温でアルカリ性だとマーカサイトができます。

パイライトという名前はギリシャ語の火花に由来するpyrからきていると言われています。薄いゴールドの金属色の見た目から、一見すると金、ゴールドに似ているように見えることから”フールゴールド(愚か者の金)”とも呼ばれます。実際には、金よりも軽くて硬度が高いので、古来より装飾品や日々の暮らしの中で役立ってきました。人との関わりは深く、インカ帝国では鏡として利用され、また鉄がない時代から火打石としても使用されていました。

日本を始め世界各国の様々な鉱山で産出され、特に火山活動が活発な場所で多く産出されます。火山が多い日本では、岩手や新潟、埼玉県などに鉱山があり、世界的にはスペインや中国、ペルーなどが産出地として知られています。人工的に作られたかのような六面体や八面体のキュービックの姿で産出されることが多く、美しい見た目からコレクターも存在します。

現在では、半導体の原料にもなる工業資源として価値が上がっています。

鉄分が含まれているために水分には弱く湿気が多いと錆びてしまう事も。
なるべく湿気に触れないようにすることが肝要です。また、皮脂や油分にも弱いので、触ったらふき取ることを忘れずに。

pyrite
最新情報をチェックしよう!
>