粉にすると消える青色が不思議!ソーダライト

ラピスラズリに似た濃紺が美しいソーダライト。不透明な濃紺~黒みがある青色が一般的には知られていますが、ほかにも黄色や緑色、赤色などがあります。ソーダライトは、ラピスラズリの構成成分の一つであり、見た目が大変そっくりです。ソーダライトの名前はナトリウム(Na)を意味するソーダ分が多く含まれていることに由来し、和名は方ソーダ石と呼ばれています。劈開性があり、割れやすく扱う際には注意が必要ですが、彫刻作品やジュエリーに多く使用されています。

またソーダライトは、ラピスラズリによく似ていますが、決定的に違うところがあります。それは、ソーダライトの青の発色は粉にすると消えてしまうこと。つまり、顔料にはなりません。画家フェルメールが愛用したことで知られる、ラピスラズリの青色は「フェルメール・ブルー」とまで言われるほどに有名ですが、当時は高価で贅沢には使えません。ラピスラズリにそっくりなソーダライトは、代用品としてぴったりでしたが、粉末にすると発色しないために、高価なラピスラズリの代用品にはならなかったそうです。

また、カナダのオンタリオ州バンクロフト産のソーダライトは、イギリスのマーガレット王女が訪問された時に見つかったので特別に『プリンセス・ブルー』と呼ばれています。

紫外線で色が変わる?

ソーダライトに微量の硫黄が含まれたソーダライトの変種鉱物に”ハックマナイト”という鉱物があります。フィンランドの鉱物学者であるビクトル・ハックマン博士がロシアのコラ半島で発見したため、ハックマナイトという名前がつけられました。このハックマナイトは、地の色は、乳白色や柔らかな青色、紫色など様々な色をしていますが、紫外線に当たると紫やピンクの色が濃くなる不思議な鉱物です。この紫外線による色の変化は半永久的に楽しめます。

価値のあるソーダライトって?

ソーダライトは不透明な青色に白い網目模様が入ったものが一般的ですが、実はサファイヤのように透き通った濃い青色をしたものも。ほかにも、ピンク色やオレンジ色などもあり、希少性、価値がともに高くレアストーンとしてコレクターの間で人気が高いようです。

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