「イヤリング」「ピアス」の意外に知らない!!

ピアス イヤリング

本来は、耳に着ける装飾品はすべて「イヤリング」と呼びます。しかし日本では、以下のような認識が一般的となっています。
「イヤリング」…ネジやクリップで耳たぶの裏を留めて使う
「ピアス」…耳たぶに開けた穴(ピアスホール)に通して使う

「装身具」の類は、狩猟生活を中心とした太古の時代から存在していたと考えられています。石・貝殻・動物の骨や歯や牙などを材料としたものが世界中で発見されており、その中には「耳飾り」も多く存在しています。ここでいう耳飾りのほとんどは、日本で言う「ピアス」タイプのもの。耳たぶに穴を開け、そこに装着していたようです。

これら装身具は、主に外敵から身を守るための「御守」として身につけられたのが始まりと考えられています。その後、身分や同族の証、宗教的なシンボル、富の象徴、自らを飾るためのアイテム…と時代によってその目的は変化していきました。

日本でいうところの「イヤリング」のような耳飾りが登場したのは、17世紀頃。留め金具となる「クリップ」や「ネジ」の技術が考案され、耳飾りに応用されるようになりました。「ピアスの方が後発」というイメージがありますが、実は歴史的にはイヤリングの方がピアスよりもずっと新しいのです。

日本でも、縄文時代には耳飾りや腕輪などは存在していたといわれています。しかし飛鳥・奈良時代頃になると、これら「装身具」の類はほとんど姿を消してしまいました。着物に合わせる櫛やかんざしなどは存在していたものの、それらを除けば、金属加工で作られたものといえば、武具や袋物や仏具など。「ものづくり」の高い技術があったにも関わらず、なぜ「装身具」だけ作られてこなかったのか…。実は専門家の間でも諸説飛び交うほど、未だ明確な答えが出ていないのだそうです。

結局いわゆる「ジュエリー」が日本で作られるのは、なんと明治・大正時代になってから。実に千年以上という長い「ジュエリー空白」の期間が日本に存在していたというのは驚きです。

イヤリングが普及し始めるのは、第二次世界大戦後にジュエリーの大衆化が始まる昭和40年頃。今でこそ一般的ですが、日本における歴史はとても浅いアイテムなのです。好景気に沸いたバブル期には豪華なイヤリングが数多く出回りましたが、1990年代頃から主流はピアスへと変わっていきました。しばらくこの流れは続いていたものの、近年若者は「ピアス離れ」の傾向にあるようです。


代わりに注目を集めているのが「イヤカフ」です。耳にピアスホールを開ける必要もなく、窮屈な留め金具も使用しないイヤカフは、耳のあらゆる部分に装着できるのが魅力。これまでできなかった着け方が可能なので、オシャレの幅が広がります。大きさやデザインも豊富なので、今後の主流になっていくことでしょう。

ピアスの太さ

「新しく買ったピアスが、いつもより穴に通りづらい気がする…」なんていう経験はありませんか?耳たぶの穴に通す棒の部分は「ポスト」と呼ばれています。ピアス用の耳穴の太さは、初めて穴を開けた時に使用した「ファーストピアス」のポストの太さで決まってしまい、それは人によってバラバラです。同様に、市販のピアスに使われているポストの太さも統一されている訳ではないので、ご自身のピアスホールのサイズと合わないと、前述のようなことが起きてしまうのです。

サイズの合わないポストを無理やり入れ込もうとすると、皮膚を傷つける原因になります。ポストサイズの変更に対応してくれる店もあるので、一度相談してみるといいでしょう。

イヤカフの付け方

耳たぶだけにしか着けられないイヤリング、穴を開けないと着けられないピアス…と、これまで耳の装飾には若干の制限がありました。これに対しイヤカフは、「耳のあらゆる部分を飾ることができる」という点が最大の魅力です。

着け方は「挟むだけ」。耳の縁の薄い部分からイヤカフを滑り込ませ、お好みの場所に持っていきます。軟骨の凹凸を上手に利用すれば、簡単に落ちることもありません。イヤリング金具の締め付けやピアスホールを開ける痛みなど、これまで強いられてきた「オシャレのための涙ぐましい我慢」は一切不要です。イヤカフを複数個着けるのもよし、お手持ちのイヤリングやピアスと組み合わせるもよし。イヤカフが引き立つような新しい髪型に挑戦してみる…なんていうアイデアも何だかワクワクします。アレンジの幅は無限大。あなた自身もまだ知らない「新たな一面」を、イヤカフと一緒にぜひ始めてみてください。

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