神秘の結晶 水晶

quartz

石英(クォーツ)の中でもある条件下で透明な結晶になったものが水晶、クリスタルとされてます。クリスタルの由来はギリシャ語で氷を意味する言葉”クリスタロス”に由来しています。古代ギリシャ人は万年氷に囲まれた高山の中で水晶を発見したため、氷が溶けない石に変わったと考えられており、日本や中国でも水晶のことを水精と呼び、水が結晶になったものだと考えていました。含まれる鉱物により色が変わるので、紫や黄色など多数の色があり、一口に水晶と言っても様々です。

様々な結晶の形

水晶は成長する過程で空洞大きさやそこにできた核の数、その時の溶液の温度などにより様々な形の結晶になります。ハートの形に似ている双晶は山梨県乙女鉱山で発見されたものがとても大きく世界的に有名です。また、成長の過程で成長が止まり、再びその上に結晶ができて松茸のような形になった松茸水晶など様々な個性があり表情豊かです。

双晶

山梨県と水晶の関係

国内最大のジュエリー産業の地、山梨県。
かつて山梨県を始め日本各地で水晶が採掘されていましたが、その数は次第に減少し、現在商業用での採掘はされておらず、ほとんど市場には流通しておりません。
山梨県には乙女鉱山や黒平鉱山、八幡山など鉱山が多数あり、良質な水晶がたくさん採掘されていました。現在にも残る希少性の高いものが多く採掘されており、山梨県産の水晶の美しさは格別なものでした。江戸時代後期には水晶の加工が盛んに行われ、それに伴い水晶研磨技術はハイレベルなものになりました。明治時代には水晶の鉱山は枯渇したものの、「かざりもの」と呼ばれる貴金属加工の宝飾技術が結びつき、今日に至る国内最大のジュエリーの産地となりました。

宝飾品以外にも…!

宝飾品や工芸品以外の工業製品にも水晶は使われていることはご存知でしたか?
水晶には、電圧を与えると一定の周波数で規則正しく振動するという”水晶振動子”という性質があり、その振動を活かしたものにクォーツ時計があります。他にも携帯電話、PC、テレビなどのデバイスにも幅広く水晶は使われています。

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