個性豊かに色とりどりに輝き、見るものを魅了する宝石たち
宝石によって様々に特殊な視覚効果があり、効果によって宝石の価値も上がります。
この天然石のコラムの中でも時折出てくる”~効果”について簡単にご説明をしたいと思います。
キャッツアイ効果
宝石表面に猫の目のような一条の光が現れる現象のことを言います。
宝石の専門用語ではシャトヤンシー効果とも言います。針状のインクルージョンがある宝石に対して平行になるようにカボションカットというカットを施すことにより出現します。
キャッツアイ効果が出る宝石として有名なのは、トルマリン、エメラルドなどが50種類以上の宝石がその効果があるといわれています。
スター効果
宝石の表面に星の形をした光が現れる現象で、星彩効果とも言います。
スター効果はルチルという針状結晶のインクルージョンを持つ宝石を半球状のカボションカットにカットすることで出現します。2方向のルチルが交差していると4条のスター効果を示し、3方向の時には6条、4方向の時には12条のスター効果が現れます。
スター効果が出る宝石には、ルビー、サファイア、スピネル、ローズクォーツなどがあります。
ごくまれに、二つスターが現れるツインスターというものもあります。
遊色効果
オパールが有名な遊色効果は、様々な色彩が沸き上がり、宝石が揺らめくような虹色の色彩を示す現象で、物質に入ってきた光が内部の結晶や粒子によって分散し、乱反射が生じる事で発生します。プレイオブカラーともいいます。オパール以外にもラブラドライト、真珠にも効果が見られます。
シラー効果
シラー効果はムーンストーンに見られる特殊な現象で、石の内部のある層が光を乱反射することで出現します。内部の層が薄い場合はブルーになり、厚い場合は白になります。この表面に現れる白〜青の月光のような光が出現することを、シラー効果といい、空が青に見えたり、雲が白く見えるのと同じ効果と言われています。
変色効果
同じ宝石であるにもかかわらず、自然光と人工灯の下では、宝石が異なった色を示す現象のことを指します。別名カラーチェンジとも言います。
変色効果をもつ宝石としてはアレキサンドライトが有名で、緑系の光と、赤系の光をほぼ同じ割合で反射する性質を持っているため、光源によって、その反射する光が見え、カラーチェンジしているように見えます。日光・蛍光灯下では暗緑色や青緑色に見え、白熱灯や蝋燭の明かりなどオレンジ色の下では、赤紫色にカラーチェンジします。他にもサファイヤ、ガーネット、トルマリンなどがあります。