地球最古の宝石!?ジルコン

ジルコンは地球最古の宝石ともいわれ、古くから宝飾品に使用されてきた、歴史ある宝石です。名前の由来は、ペルシャ語の金色とアラビア語の朱色を表す【ザルグーン】から名付けられたとされており、和名は風信子石(ひやしんすいし)と言います。
天然のジルコンには黄色、黄緑色、オレンジ色、赤色などの色がありますが、ほとんどの結晶はくすんだ褐色をしています。ジルコンの結晶内にはウランなどの放射性元素を含んでおり、その元素の出す放射線により、ジルコンの結晶内部で少しずつ壊されていき、次第に色がくすみます。くすみのひどくないものは、加熱処理を行うことにより、黄金色、無色、青色に変えることができます。

ダイヤモンドの代替品?

ジルコンの結晶はカットするとダイヤモンドの華やかな輝きに似ていることで知られており、ダイヤモンド以外の宝石で金剛光沢が出せる唯一の宝石です。しかしジルコンはダイヤモンドほど硬度は無く、産出量も多いため希少価値はあまり高くありません。
名前の響きが似ていることからキュービックジルコニアに間違えられることも多いジルコンは、れっきとした天然石です。

原子炉から工業製品まで!

ジルコンの主成分はジルコニウムであり、熱に強く錆びにくく硬度も高いことから様々な分野で利用されています。主には耐熱レンガや金属を溶かす容器に使われたり、包丁やはさみ、フライパンの表面を強くするためのコーティング材にも使われます。そのほか人工骨や人工の歯の材料になり、ジルコニウムから作られた金属ジルコニウムは原子炉の材料にも使われており幅広く私たちの身の回りに役立てられています。

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