刻印とは、ジュエリーに打たれている製品情報を示すマークです。「主貴金属の種類」・「その含有率(品位)」・「ブランドのマーク」・「使用石のサイズ」など、様々な種類があります。実は刻印表示は義務ではありません。しかしウソの表示をすると、詐欺罪が適用されてしまいます。
「種類」「品位」「ホールマーク(造幣局の品位証明記号)」をご紹介します。刻印の見方を覚えておくと、ジュエリーを見極める一助になります。
■種類・品位
ジュエリーのほとんどが合金でできているため、「主に使用されている貴金属の種類」と「その含有率(品位)」を表示します。もし刻印がない製品でも、貴金属店などに持ち込めば、専用の機械でおおよその品位を調べてもらうことができます。表示方法は金属によって異なります。
○ゴールド
他の金属と異なり、金は、「カラット(K)+24分率の数字」で表します。これはISOによって定められた世界共通の表示単位です。「K18」という表示は「金の含有率(=75%)」、「K10」は「金の含有率(=41.7%)」という意味になります。「純金」は「K24=(=100%)」で表示されます。海外では数字のみを刻印することもあるようです。またカラーゴールドには「WG(ホワイトゴールド)」「PG(ピンクゴールド)」のような表示が使用されます。
「カラット」というと、「Karat(カラット)」「carat(キャラット)」の2つを思い浮かべますが、意味は全く違います。
※「Karat(カラット)」…金の割合を24分率で表す単位
※「carat(キャラット)」…ダイヤなど、宝石の重さを表す単位。1carat=0.2g
○シルバー
「千分率の数字+SV(銀の意)」で表します。よく目にするのは「SV925」(銀含有率92.5%)でしょう。
○プラチナ
「千分率の数字+Pt(プラチナの意)」で表します。よく目にするのは「Pt900」(プラチナ含有率90%)でしょう。
■ホールマーク
ホールマークとは、造幣局が行う純度検査をパスした製品だけに認められる刻印のこと。「この商品の品位表示の正確性は、国が認めています」という証です。この検査は任意で、製造業者などの依頼により有料で行われます。信用性は高いですが、「ホールマークのない品位刻印はデタラメ」ということではありません。ホールマークは国によって絵柄が異なり、日本では日の丸などが用いられます。